実戦性を重視する以上、本来(理念として)制限となるルールがあってはなりませんが、競技者の安全を第一とし、また社会通念上の許容範囲を外れることなく十分にその目的を達成することが必要と考えます。組手試合は修行の過程における技術的上達度を測る一方法でもあり、この基準においてその内容を検討すべきです。「勝者」「敗者」あるいは「強者」「弱者」といった色分けは部分的な評価にしか過ぎず、大局的に人間性の向上と技術的進歩を促す、広い視野を持つことが大切です。唯我独尊といった孤立した道を選ぶ必要はありませんが、一時的な格闘技ブームに迎合したり、表面的な合理性のみを追求せず、基本的な理念をふまえてより良いものに改善していきたいと考えます。